日吉学

日吉キャンパスに広大な森とさまざまな遺跡があるのをご存知ですか?
日吉の森には1200種を超える虫や鳥や植物が生息し、日吉の台地には
アジア太平洋戦争期に帝国海軍の秘密基地として使用された巨大地下壕群をはじめ、縄文時代から現代にいたる遺跡や歴史的建造物が広がっています。
「日吉学」は、こうした豊かな自然・歴史環境をもつ土地を舞台に、
文系・理系にとらわれない多面的視点からの観察と調査を通じて課題を見つけ出し、グループワークによる課題の解決と成果の発表に取り組むプログラムです。
福澤先生は『学問のすゝめ』で、「事物の観察」が学問の第一歩と語っています。「日吉学」では講義に加え、観察とフィールドワークや実験を介して体感し、身近にある自然や歴史に目を向け、そこから現在に通じるさまざまな問題へと議論を展開していきます。
広い視野に基づく観察力と洞察力を磨くとともに、グループで課題に取り組むことを通して問題の発見・解決における個人の主体性と他者との対話や協働の大切さを学びます。

メインテーマ


メインテーマ 「日吉は巨大な教科書である」をモットーに、2019年度は「縄文編」が開講されます。
「景観編」や「戦争遺跡編」も開講予定です。
開講期間と形式 180分7回の秋学期短期集中講座です。講義やフィールドワーク、そしてしっかりとディスカッションを
行い、みなさんそれぞれが思考を深められるように、180分を活用します。

めざすもの

日吉キャンパスという大きな素材をもとに、塾生のみなさんひとりひとりが自ら問題を発見し、それを解決していくという学問研究の基礎体力を育みます。この基礎体力は大学に在学中にぜひとも養ってほしい力です。
これからの社会には、文系理系にとらわれず多面的視点から生み出される創造的な発想が求められます。
そのための一助となるような授業をめざしています。

内容

この授業は塾生のみなさんが先生から知識を得るだけの、いわゆる「座学型」ではありません。この授業では、みなさんが知識をフルに活用し、問題を発見し解決に向かい頭と身体を使わなければ、得るものはありません。
先生の話をクリティカルに聴き、知識を獲得し、仲間とディスカッションをし、それをまとめて論文と口頭発表
という形でアウトプットしていきます。
目標は4000字の論文です。

授業の特長

多様な「熱い」学びのかたち
4000字の論文は、単なる知識の要約を意味しません。テーマの設定をいかに行うかということが、論文執筆には難しい入り口であり、思考の鍛錬が必要となります。異分野の専門家による講義とフィールドワークや実験、
そしてディスカッション。これらの複合的な学習活動を通して、テーマの設定を行い、グループ発表と個人の論文執筆へ準備を進めます。最終プレゼンテーションに向けて、予行演習では教員の厳しい質疑に堪え、本番では学生と教員による熱い合評会を体験。もちろん、論文の書き方の技術的な側面も学べます。

慶應義塾唯一の授業
縄文時代の慶應のお宝に触れたり、通常見学できないキャンパスの「秘境」を歩いたり、探求心がそそられる授業です。

多彩な講師陣と幅広い受講者が魅力
対象は慶應義塾中学生(オブザーバー)から大学院生まで。
年齢の異なる参加者が混在するグループワークで、多様な発想からの刺激、異なる意見の調整方法を学ぶことができます。

「日吉学修了証」がもらえます。
修了者には「日吉学修了証」が授与され、縄文課程の場合は「日吉縄文人」(!)であることが認定されます。ゲストをお招きする公開発表会も予定されています。


歴史

「日吉学」誕生のきっかけは、慶應義塾大学教養研究センター開設10年企画に端を発します。大学院や体育研究所の教員とキャンパスを歩き日吉の未来を語り合う中で、慶應義塾が擁する多様な教員がそれぞれの専門や教育の蓄積を生かして、共同で教育プログラムを創れば、剌激的な授業となると考えました。テーマ設定や手法もゼロからの出発で、話し合いを重ねて創りあげました。実験授業を通して得られた大きな収穫は日吉の新しいキャンパスマップの作製、そして教員・学生にとって新しい場が誕生したことです。教員は教育手法や情報を交換し、学生共々日吉について嬉々として学び合い、最後には地元通の中学や高校の慶應義塾一貫校生と大学4年生が共同発表をまとめるなど、新鮮な教育効果が生まれました。この経験を活かして、いよいよ正規授業として2019年に出発することになりました。

このように2013年から始まった実験授業は、2019年からは寄附講座「日吉学」として誕生します。
これまでの活動記録には、日吉学の遊び心と冒険心と真面目さの軌跡がご覧いただけます。
http://lib-arts.hc.keio.ac.jp/hiyoshi/

塾生のみなさんの熱い参加をお待ちしています。

※寄附講座「日吉学」は、日吉に本社を構える
「株式会社コーエーテクモホールディングス」のご支援によるものです。
ここに、慶應義塾より長年、助成を頂いたことにあらためて謝意を表します。

これまでの活動タイトル

2018年度

過去から未来を紡ぐ「日吉学」:「探求・体感:景観史からキャンパスデザインを考える」

(未来先導基金採択事業・日吉教育・研究調整予算事業)

2017年度

過去から未来を紡ぐ「日吉学」:「キャンパスの古層を探求・縄文を体感する」

(未来先導基金採択事業・日吉教育・研究調整予算事業)

2016年度

「探求・体感:縄文人の見た日吉」

(日吉教育・研究調整予算事業)

2015年度

「Deepな日吉を語ろう!」

(未来先導基金採択事業・日吉教育・研究調整予算事業)

2014年度

「日吉で遊ぶ、日吉で学ぶ」

(日吉教育・研究調整予算事業)

2013年度

「キミは日吉を知っているか―― Discover HIYOSHI」

(日吉教育・研究調整予算事業)

関連書籍



 

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