サイエンス・カフェ

今日、大学の知を社会に公開することが求められている一方、子供たちの理科離れも心配されています。
そこで、はじめは自然科学系教室の有志が、それぞれの専門の研究の一部で、子供から大人まで一般の人にも興味を持ってもらえる部分を、オープンカフェ風のしつらえで自由な形で話す"サイエンス・カフェ"を、極東証券寄附講座「生命の教養学」一般公開ゼミとして開始しました。

今後の開催スケジュール

サイエンス・カフェは 2013年より、自然科学研究教育センターへ移管されました。
今後の開催スケジュールは自然科学研究教育センターのホームページをご覧ください。

開催実績

2012年:
第23回 君はプランクトンを見たか? ~最新メタゲノム解析が解き明かす海洋微生物多様性の知られざる世界~

日時:2012年12月25日(火)14:00~16:00
講師:五條堀 孝(国立遺伝学研究所・教授/ 日本遺伝学会会長)

現在、迅速にかつ大量に読み取る次世代シーケンサーを用いて、日本周辺の海域の各定点より、数リットルの海水をくみ上げ、そこに存在するプランクトンや細菌などの微生物のDNAゲノム断片のすべてを解析するという「メタゲノム解析」を行っています。目には見えない新しい海洋の世界の動的な変化から、海洋環境の保全はもちろんのこと、海洋日本が目指す新しい社会ビジョンもお話しします。

2011年:
第22回 カメムシのおかあさんの置き土産
- 母から子へ伝えられる腸内細菌のひみつ -

日時:2011年10月22日(土)14:00~16:00
講師:細川 貴弘(産業技術総合研究所・博士研究員)

嫌なニオイを出す嫌われもののカメムシ。
実はカメムシ達はお腹の中にいる腸内細菌の力を借りて生きており、この腸内細菌は母虫から子虫へと受け継がれていきます。
いったいどのようにして受け継がれいるのでしょう???

第21回 「プラナリアー性と死をみつめてー」

日時:2011年2月5日(土)14:00~16:00
講師:松本緑(慶應義塾大学理工学部 生命情報学部)

小さく切っても再生することで有名なプラナリアじつは分裂して殖えたり(無性生殖)、つがいが産卵して殖えたり(有性生殖)、季節などによって無性・有性の殖え方を切り換えることもできます。
「性」とは生きものの多様性を産み出すしくみ。どうやって殖え方を切り換えているのか?実際にプラナリアを観察しながら、性と生の不思議に触れてみませんか?

2010年:
第20回 「ミクロのガラス細工ー珪藻が地球を救う?!ー」

日時:2010年11月13日(土)14:00~16:00
講師:豊田 健介(慶應義塾大学商学部・生物学)

珪藻を知っていますか?ガラスの美しく、かつ微細な細胞を持つ植物です水があるところならどこにでもいます北極の氷の中・深海 80℃の温泉の中にも!地球上、最大級の植物群を一緒に観察してみませんか?

第19回 「宇宙飛行士の見えない命綱
ー宇宙滞在期間を決める宇宙放射線被爆ー」

日時:2010年10月2日(土)14:00~16:00
講師:寺沢 和洋(慶應義塾大学・医学部・物理学教室)

宇宙飛行士にとっての3つの脅威?
・微小重力
・閉鎖空間
・宇宙放射線被曝

第18回 「田んぼのエビー魚屋に並ばないエビー」

日時:6月12日14:00~16:00
講師:三本 博之(商学部・生物学)

面白くない
経済的価値がない
でも…
よく見ると面白い!

第17回 「二枚貝を観てみよう」 

日時:3月27日(土)14:00~16:00
講師:伊藤 篤子(商学部・生物学)

料理の手軽さと手がるな価格から魚介類の中でも日々の食卓に登場する機会の多い二枚貝。古くから養殖も盛んでたくさんの研究がなされてきました。生物学・分類学・生産学・医学・環境学など各方面から二枚貝にまつわるおはなしを紹介します。当日は解剖と観察を含む簡単な作業も予定しています。普段から気軽に食べている二枚貝たちを、自分の目で、あるいは顕微鏡を使って、一度じっくり観てみませんんか?

第16回 「メダカの♂♀のはなし」

日時:1月23日(土)14:00~16:00
講師:四宮 愛(法学部・生物学)

メダカは日本在来の淡水魚で、古くから生物学の研究に使われてきました。次回のサイエンス・カフェでは、メダカとその仲間たち(メダカ属魚類)の性(♂と♀)に関する研究を紹介します。

2009年:
第15回 「アカテガニが守った?小網代の谷」

日時:11月1日(土)14:00~16:00
講師:岸 由二(経済学部・生物学)

●三浦半島・小網代の生物多様性
●アカテガニの暮らし
●小網代保全の柱であったカニパトロールのマニュアルに科学的な基礎を提供した、アカテガニの放仔の時間特性に関する市民協働の科学

第14回 「身近で活躍する放射線
?宇宙放射線から医療放射線まで?」 

日時:9月12日(土)14:00~16:00
講師:井上 浩義 (医学部・化学)

放射線を知っていますか?宇宙から降り注ぐ放射線、食物から出てくる放射線、病気の診断や治療に活躍する放射線、様々な放射線がわたしたちの周りに存在します。放射線について、聞いて、話して、体験してみませんか。

第13回 「家族で暮らすハチの話」 

日時:7月18日(土)14:00~16:00
講師:片田 真一(経済学部・生物学)

刺されると痛いハチですが、腰をすえてじっくり観察してみると、家族が助け合って生活する様子が見えてきます。皆さんも一緒に、彼らの生態をのぞいてみませんか。
(ハチに刺されないコツもお教えします)

第12回 「夜の森のにぎわいー野ねずみ達のくらしー」

日時:5月30日(土)14:00~16:00
講師:坂本 信介(総研大・葉山/首都大・動物生態)

夜の森の中、そこは野ねずみ達の世界です。真っ暗闇の中、彼らはどんな風に暮らしているのでしょう?当日は、彼らの暮らしぶりを紹介するとともに、みなさんに夜行性の動物になってもらいます。夜行性の哺乳類の世界がどのようなものか体験してみましょう。

第11回「サンゴは謎のかたまりっ!」

日時:3月21日(土)14:00~16:00
講師:服田昌之(お茶の水女子大学理学部生物学科)

サンゴという生き物は、知れば知るほどわけがわからなくなってきます。オス・メスの違いってなに?一斉産卵はなぜ起きる?光合成をする動物?個体ってなに?サンゴが島を作る?サンゴの謎についてみんなで考えてみましょう。

第10回「天気のお話 いろんな雲を作ってみよう!?」 

日時:1月24日(土)14:00~16:00
講師:杉本 憲彦(法学部/物理学教室)

なにげなく空をながめていると、そこに浮かんでいる雲。どうして浮かんでいられるのでしょう?どうして形がそれぞれ違うのでしょう?考えてみると不思議ですね。それでは実際にみんなで雲を作って、観察してみましょう!

2008年:
第9回「あなたもファーブル!昆虫と話そう」

日時:11月22日(土)14:00~16:00
講師:上村 佳孝(商学部・生物学)

ファーブル昆虫記が世に出て今年で101年。ファーブルが昆虫と『話をできた』からこそ、昆虫たちの多様な暮らしぶりが活き活きと伝わってくる。それが昆虫記の面白さだと思います。皆さんも身近な多様な隣人である昆虫たちと、実際に話をしてみませんか?
当日はいくつかの昆虫を実際に観察していただく予定です!

第8回「実演!回転物体の不思議な運動」 

日時:9月6日(土)15:00~17:00
講師:下村 裕(法学部・物理学)

回転する物体は不思議な運動をします。例えば、ゆで卵をテーブルに置いて充分早く回すと、卵は立ち上がりひとりでにジャンプします。あるいは、コインを傾けて回すと、聞こえる音はコインが倒れるにつれ高くなります。はたまた、右向きに回転させても、途中から左向きに逆回転する石があります。今回のサイエンス・カフェでは、回転する物体のそんな運動を1ダースほど実演し、簡単な物理を説明する予定です。皆さんも会場で回して不思議を実感してみましょう!お子様から大人まで、どなたでも参加いただけます。

第7回「人間と宇宙のかかわり ガリレオから400年」  

日時:7月12日(土)14:00~16:00
講師:表 實(商学部・物理学)

ガリレオが初めて自作の望遠鏡で宇宙を眺め、幾つかの重要な発見をしたのは1609年のことである。それから400年、宇宙観測の技術と宇宙からの情報を読み取る能力は飛躍的に進歩し、宇宙に関する知見も大きく進展した。ガリレオはこの他にも、落体の実験・振り子の等時性の発見など、科学的に貴重な数多くの貢献をしているが、その姿勢は終始「実験・観測重視」で一貫していた点が注目される。この400年間に得られた宇宙に関する知見の大きさとその重みを受け止めてみるために、我々もガリレオに倣って自分自身で観測し、得られたデータを基にして、宇宙の構造を調べるための幾つかの挑戦を試みてみよう。

第6回「『若返り』の秘密と可能性をさぐる」 

日時:5月17日(土)15:00~17:00
講師:高橋 利幸(商学部・生物学教室)

「いつまでも若く美しく・・・」は、不老不死を求めた時の権力者の時代から続く永遠のテーマです。人間の体をつくる細胞は、分裂し、増えることができます。しかし、その分裂回数には限界があります。これが細胞の 『老化』です。人間よりも下等な生物(ゾウリムシなど)の中には、老化した細胞から再び若い細胞へ戻る生物がいます。すなわち『若返り』です。時間を感じ、世代を超えてなお生きるこの生物を顕微鏡で観察しながら、『若返り』の秘密をさぐってみましょう。

第5回「うに!すし?!」

日時:3月15日(土)14:00~16:00
講師:中島 陽子(文学部・生物学)

ウニって、それはとてもおいしいものですが、150年もの間、「生物学」の研究材料として愛されつづけてきたものでもあります。生物のいろいろの現象がウニの卵の研究でわかりました。顕微鏡の下で、受精や細胞分裂をするところを見てみませんか。

第4回「融合する脳と機械」 

日時:1月26日(土)14:00~16:00
講師:牛場 潤一(理工学部 生命情報学科)

念じるだけでパソコンのマウスカーソルが動く、自分の手のかわりにロボットハンドがコップをつかむ、、、まるでSF映画に出てくるような出来事が実現する日は、実はすぐそこに迫っています。手足の不自由な方の生活を豊かにしてくれる未来の技術について、ビデオを見たり装置に触れたりしながら、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

2007年:
第3回 「コケを探して:フィールドサイエンスの愉しみ」 

日時:11月10日(土)15:00~17:00)
講師:有川 智己 (経済学部・生物学)

地球上にはおよそ2万種、日本だけでも1700種あまりのコケの植物が暮らしています。その住みかは、熱帯のジャングルから北極・南極の岩場、標高5千メートルの高山の上、大都会のビルの谷間など、陸上のあらゆるところに及びます。ですから、コケの研究者も、どのようなところどのようなコケ植物が、どのような暮らしをしているのかを調べるために、色々なところへ出かけます。今回サイエンス・カフェでは、コケ植物の面白さ・美しさを紹介するとともに、主に野外での調査の面白い出来事、大変なことなどを紹介しようと思います。

第2回「小さなクラゲの世界」 

日時:9月1日(土)15:00~17:00
講師:武田 典代 (理工学部助教)

「クラゲ」と聞いて連想するものは何でしょう?大量発生で問題になっている直径1メートルほどのエチゼンクラゲや、港で見かける直径30センチ程のミズクラゲなど比較的大型クラゲでしょうか。今回紹介するクラゲは非常に小型で、最大直径3mmのタマクラゲです。この小さなクラゲが何を食べ、どのような生活環を送っているのか、実物の観察を交えつつ紹介したいと思います。

第1回 「クマムシの話」

日時:6月23日(土) 15:00~17:00
講師:鈴木 忠(医学部専任講師)

クマムシについては、いまだによくわからない部分が多く、また誤解も多いのです。クマムシとはどんな生き物なのでしょうか。とにかく実際に動いているクマムシを見ながら、いろいろお話をすることにしましょう。

お問い合わせ先

慶應義塾大学 教養研究センター
TEL:045-566-1151 (土日祝日を除く8:30?17:00まで)
MAIL:toiawase-lib@adst.keio.ac.jp

 

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