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【HAPP企画】新入生歓迎行事/教養の一貫教育Vol.9 Voix/Voie 詩と音楽の交差するところⅣ 吉増剛造×高橋世織×マリリア

吉増剛造氏は1960年代から現在まで詩人として最先端を疾走し続けてきましたが、その創作活動は詩作にとどまらず音楽・美術・映像・舞踏などさまざまな領域と切り結んで来ました。慶應義塾の学生にとって詩人吉増剛造が発する言葉はきっと初めて目/耳にする言語であり、今まで用いてきた言語のあり方を再考し、受験等でひととおり学んできた約束事(ノモス)から逸脱する、より豊かな言語の可能性に触れる経験となるはずです。
日吉協育ホールの柿落とし公演に始まり、各氏とのコラボレーションで続いてきた本シリーズ(2019 井上春生監督作品『幻を見るひと 京都の吉増剛造』、2021 空間現代、2022 大友良英氏、2023 七里圭監督・檜垣智也氏)の掉尾は、高橋世織氏とマリリア氏を迎えて行います。これはおふたりによって4半世紀前に行われていた早稲田の教室と現在の慶應の教室とを往還するイベントになることでしょう。第1部は土方巽の舞踏をめぐって高橋氏と吉増氏の対談の形式をとり、第2部はマリリア氏によるパフォーマンスになります。南三陸の木材を用いた3.11の記憶を襞にもつ日吉協育ホールに場所を移して、詩と音楽と美術の切り結びから発生するアクチュアルな事件の〈場〉をわれわれは目撃することになります。

日時:
2024年9月27日(金)15時15分~ 17時30分ごろ終演予定  
会場:
日吉協育ホール(慶應義塾高等学校日吉協育棟4階)
講師:
〇吉増剛造
1939年東京生まれ。1957年慶應義塾大学文学部入学。在学中に岡田隆彦、井上輝夫らと『三田詩人』に参加、詩誌『ドラムカン』創刊。1964年処女詩集『出発』。
『黄金詩篇』(1970)で第1回高見順賞。『熱風 a thousand steps』(1979)で第17回歴程賞。『オシリス、石ノ神』(1984)で第2回現代詩花椿賞。『螺旋歌』(1990)で第6回詩歌文学館賞。『「雪の島」あるいは「エミリーの幽霊」』(1998)で第49回芸術選奨文部大臣賞。2003年紫綬褒章。「詩の黄金の庭 吉増剛造展」(北海道立文学館/2008)。『表紙 omote -gami』(2009)で第50回毎日芸術賞。2013年旭日小綬章、文化功労者、福生市民栄誉賞。2015年日本芸術院賞、恩賜賞、日本芸術院会員。
「声ノマ全身詩人吉増剛造展」(東京国立近代美術館/2016)。「涯テノ詩聲 詩人吉増剛造展」(松濤美術館/2018)。映画「幻を見るひと 京都の吉増剛造」が国際映画祭10冠。七里圭監督作品『背』(2022)主演。『Voix』で第1回西脇順三郎賞(2023)。第6回井上靖記念文化賞(2023)。『三田文學』前理事長(2015-2024)。最新作に『Domus X』(2024)。

〇高橋世織
文芸評論家。専門は宮沢賢治や谷崎潤一郎をはじめとする日本近代文学および映像文化論。北海道大学助教授、早稲田大学政治経済学部教授、日本映画大学教授・初代映画学部長・附属図書館長を経て日本映画大学名誉教授。
語りの名手として知られ、『國文學』(學燈社)には数多くの対談が収録される。著書に『感覚のモダン 朔太郎・潤一郎・賢治・乱歩』(せりか書房)、『映画と写真は都市をどう描いたか』(ウェッジ選書)などがある。吉増剛造、荒川修作、山口昌男など多彩なゲストを早稲田に招聘、常にその授業は早稲田で一の人気を誇り、聴講生は大教室の外まで溢れた。ゼミ生や教え子は多く学術・芸術・ジャーナリズムなど各界で活躍しており、國分功一郎東京大学大学院教授(『暇と退屈の倫理学』)、渡辺一史氏(『こんな夜更けにバナナかよ』)もそのひとり。

〇マリリア
歌手。ロサンゼルスでデビュー。中上健次はアメリカでのコンサート録音を聴いてマリリアの日本での紹介を決め、デビューイベントは中上の妻かすみのプロデュースによる。アメリカ、ヨーロッパ、アジアを中心に世界各地で上演。さまざまなアーティストと共演を果たしており「彼岸から来た歌姫」と表現される。舞踏家大野一雄とも共演。その作品はどの音楽カテゴリーにも当てはまらず、「枠組みを持たない音楽は滅多にない」(『Option Magazine』)「宇宙的なシャーマン」(『Lietvus Rytas』)とも表現される。

映像演出・記録:鈴木余位 音響演出:宮村美羽
定員:
参加費:
無料
申込み:
不要
対象:
塾生・教職員
参考:
備考:

主催:慶應義塾大学教養研究センター日吉行事企画委員会(HAPP)

共催:慶應義塾高等学校(日吉協育プログラム)

協力:慶應義塾大学アート・センター

問い合わせ先:慶應義塾高等学校国語科 古川 
mail : furukawa@hs.keio.ac.jp

<開会挨拶>
小菅隼人(慶應義塾大学理工学部教授・日本演劇学会会長)

<企画・司会>
古川晴彦(慶應義塾高等学校教諭・三田文學理事)
コメント:
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