イベント・セミナー
コレギウム・ムジクム
古楽アカデミー・オーケストラ演奏会
フランス・バロック音楽の影響を強く受けた2人のドイツ人作曲家テレマンとクッサー、そして18世紀前半におけるフランスを代表する作曲家の一人であったラモーの作品を取り上げます。テレマンとクッサーの管弦楽組曲は、基本的にはフランス様式で書かれていますが、当時のさまざまな国または地域、およびそこに住む人々を、それぞれの地の音楽の特徴が生かされる形で表現されています。旅をするということが一大事であり、さらにはインターネット、テレビ、映画、写真などがなかった当時、多くの人々にとっては、外国の地もしくはそこに住む人々が、さぞやエキゾチックな存在だったと思われます。テレマンとクッサーの作品もそれが存分に反映されています。ラモーの《ダルダニュス》は、題材は紀元前のフリギア(現在のトルコ)ですが、音楽はラモー独特のもので、それは、イタリアの影響を見せ始めたフランスにおいて、新しい要素と伝統的な書法を織り交ぜながら独自の音楽を創り出そうとした作曲家の創作意欲の結果だとも言えます。
慶應義塾大学コレギウム・ムジクム
古楽アカデミー・オーケストラ(ピリオド楽器使用)
全体指導・指揮:石井 明
■Program
ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681~1767)管弦楽組曲 変ロ長調 TWV 55:B5《諸国民》
ヨハン・ジギスムント・クッサー(1660~1727)《ミューズの祭り(1700)》より第2組曲 ヘ長調
ジャン゠フィリップ・ラモー(1683~1764)
《ダルダニュス》組曲 他
お問い合わせ:慶應義塾大学日吉音楽学研究室 045-566-1359 http://musicology.hc.keio.ac.jp