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教養研究センター基盤研究講演会no.5
アート:見えないものを見る

 最近はテクノロジーが発達すると、今よりももっとクリエイティビティーが重要になるという意見が聞かれるようになってきました。クリエイティビティーとは、ルールに従うことでなく、ルールを疑い、新しいルールを提案することです。それは古いルールを壊すことにもつながります。

 アートは現代においては、もはや絵画と彫刻のことではなくなっています。それは、ものの考え方なのです。たとえばアートとデザインの違いは、デザインは問題解決の方法だが、アートは問題提起が本質であるといわれます。ということでアートは、単に美しいものづくりのことではなく、物事の本質を見抜くこと、洞察や直感で、我々が生きる現実を理解すること、につながっていると考えられています。そのような視点にたつと、アートはとても深いものだと言うことが出来るでしょう。クリエイティブでなければならない現代において、アートの教養としての重要性をお話しします。

日時:
2020年1月15日(水)18:15~19:45 
会場:
日吉キャンパス 来往舎1階シンポジウムスペース
講師:
南條 史生(森美術館館長 2020年より同館特別顧問就任予定)

慶應義塾大学経済学部(1972年)、および文学部哲学科美学美術史学専攻(1977年)卒業。
国際交流基金(1978~1986年)等を経て、2002年より森美術館副館長、2006年11月より現職。2019年末にて館長を退任し、2020年より同館特別顧問就任予定。

過去に、ヴェニス・ビエンナーレ日本館(1997年)および台北ビエンナーレ(1998年)のコミッショナー、ターナー・プライズ審査委員(ロンドン、1998年)、横浜トリエンナーレ(2001年)、シンガポール・ビエンナーレ(2006年/2008年)アーティスィック・ディレクター、茨城県北芸術祭(2016年)総合ディレクター、ホノルル・ビエンナーレ(2017年)キュラトリアル・ディレクター等を歴任。森美術館にて自ら企画者として携わった近年の企画展に、「医学と芸術展:生命(いのち)と愛の未来を探る―ダ・ヴィンチ、応挙、デミアン・ハースト」(2009~10年)、「メタボリズムの未来都市展:戦後日本・今甦る復興の夢とビジョン」(2011~12年)、「LOVE展:アートにみる愛のかたち―シャガールから草間彌生、初音ミクまで」(2013年)、「宇宙と芸術展:かぐや姫、ダ・ヴィンチ、チームラボ」(2016~17年)、「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」(2018年)、「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命―人は明日どう生きるのか」(2019~20年)等。

近著に「疾走するアジア―現代美術の今を見る」(美術年鑑社、2010年)、「アートを生きる」(角川書店、2012年)がある。
参加費:
無料
申込み:
不要
対象:
研究者、教職員、関心のある塾生
参考:
備考:


■1/15講演会の内容を公開しました。
 http://lib-arts.hc.keio.ac.jp/publication/uploadimages/pdf/1585660434.pdf

■広報誌『塾』2019 WINTER(No.301)「塾員山脈」掲載インタビュー 
  https://www.keio.ac.jp/ja/keio-times/features/2019/7/
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