みなさんmirai プロジェクト(慶應義塾未来先導基金・南三陸プロジェクト)

2025年度 第3期生募集

キャンパスを飛び出し、学びに行こう。
人と里が育む、森と海のある南三陸へ。

今年度のプロジェクトについて

本プロジェクトは、「自然の中で考える生命、社会の未来――私たちに何ができるのか」をテーマに、慶應義塾と協定を結ぶ宮城県南三陸町にある“慶應の森”を舞台として展開される、キャンパスでは得られない学びを体験する取り組みです。

求める人

このプロジェクトが求めているのは、自然や社会、森羅万象に関心を持つ人です。
学部生・院生が対象で、学部も専門分野も問いません。
これまでの参加者には:

  • 森に興味がある人・森で遊びたい人・キノコに興味がある人
  • 震災・防災について考える人
  • 南三陸で読んだ短歌を自分の歌集に入れた人
  • 写真や動画の撮影を通じてプロになった人
  • 卒論・修論に南三陸の地域振興をテーマにした人
  • リゾートやイベント関係に興味がある人
  • 木工好きで文具メーカーに進んだ人
  • 起業していた会社でのプロジェクトを考えた人
  • 大学院で研究者になった人・留学へ行った人
  • 防災カードゲームを制作した人
  • 学生時代ならではの思い出作り・経験を増やしに来た人

など、実に多様な背景と目的を持つ学生が集いました。
このプロジェクトは、そんな多様な動機を歓迎します。与えられるのは、問いを持つ機会と、人との出会い、そして自然と社会が交わる場です。これらを活かし、ぜひ自分自身の学びを深めてください。

2025年の主な活動内容

  1. 学ぶ:森や防災をめぐる知を、専門家や地域の方と学ぶ
  2. つくる:仲間。慶應の森の間伐材で記念グッズ制作
  3. 現地で動く:森に泊まり、地元の人と語る3泊4日
  4. 伝える:プロセスと学びを、成果報告会で発信

今年度は、南三陸の森がどのような場所なのかを知ることから始まります。
まず、南三陸の慶應の森でドローンを使って調査を続けているSFCの一ノ瀬友博先生による講演会と、「福澤育林友の会」の皆様との交流を通じて、森と人とのつながりを学びます。

その後、7月の学習会を経て、8月には3泊4日の合宿を実施予定です。
この合宿は、昨年度に旅行業に関心のある学生が企画した「南三陸修学プラン」に基づいています。今年は、昨年訪れられなかった場所にも足を運ぶ予定で、地元・宮城県の旅行会社が伴走者としてサポートしてくれます。
最後には、NHKでドキュメンタリー制作に携わる 籾木佑介さん(卒業生) を迎え、「レンズを通して見たこと・考えたこと」をお話しいただきます。参加者自身も、経験を振り返り、学びを言葉にする時間をもちます。

今年のテーマはあなたが決める

このプロジェクトは、「夏休みの自由研究」のように、自分の関心や問いを出発点にして取り組むスタイルです。
テーマは自由。大切なのは、「森」と「社会」と「自分」をつなげて考えること。
舞台である南三陸の“慶應の森”は、慶應が保有する学校林の中でも最大規模を誇り、かつては地域の人々にとっての里山でした。
現在は、慶應の校舎等に使われる木材もここで育てられています。
南三陸が「山・海・里の生命の循環」が見える貴重な地域であることは、[プロジェクト概要]にも記載の通りです。
この地を訪れ、自らの視点で未来を考えるヒントを得てください。

南三陸を訪れるということ

南三陸を訪れることは、東日本大震災と無関係ではいられません。
慶應の森がある戸倉地区は、当時の津波被害が甚大で、多くの集落が変容を余儀なくされました。
森へ向かう道すがら、そこにかつて何があったのか、今は何があるのかを見つめながら、自分自身の暮らす地域が災害に遭ったとき、自分はどう行動するのかを考える時間にもしてほしいと願っています。

2024年度の活動から、そして未来へ

2024年は、「令和6年能登半島地震」で始まりました。本プロジェクトでは、南三陸の方々が発信する防災の知見を、参加者自身の問題として捉え直す機会を増やました。
災害は地震や津波だけではありません。2024年には、全国で土砂災害が例年を上回る規模で発生し、2025年に入ってからは、世界各地で大規模な山火事が相次いでいます。
これらの現象には、森という存在が深く関わっています。日本は国土の約3分の2が森林であり、森と人との距離が開くことで、都市部の人々にとっても深刻なリスクとなり得ることを学びました。
森と防災――このふたつのテーマは密接につながっています。それは「命」や「生きること」、そして「私たちはこれからどんな未来をつくっていくのか」という問いそのものでもあります。

そして今年。世界が大きく変わろうとしている今、
このプロジェクトを通して、あなたは何を感じ、どんな問いを持つでしょうか。
その一歩を、プロジェクトに関わる教員一同、心からお待ちしています。

プロジェクト参加メンバー募集

募集対象 慶應義塾大学学部生・大学院生(キャンパス・所属不問)
応募要件
  • メンバー全体の研修会(講演会・事前学習会・合宿・報告会等)に参加すること。
  • 自発的に活動すること。
応募方法 以下のお申込みフォームよりお手続きください。志望動機(400字)あり
募集⼈数 20名程度(応募者多数の場合、選考を行います)
参加費⽤ 10,000円
※南三陸合宿(8月8日~8月11日)の仙台駅までの往復交通費は自己負担(現地集合・現地解散)
募集期間 2025年4月15日(火)~5月31日(⼟)
また、分からないことは随時問い合わせ先に連絡してください。

第3期生応募フォーム
※お申し込みは5月31日まで
(要keio.jp認証)

問い合わせ先 慶應義塾⼤学 教養研究センター toiawase-lib@adst.keio.ac.jp
主催 慶應義塾⼤学教養研究センター(慶應義塾未来先導基金)

2025年度 活動スケジュール

第3期⽣応募〆切 2025年5⽉31⽇(⼟)23:59 まで記⼊可能
決定通知 2025年6⽉10⽇(⽕)*予定
参加者説明会 2025年6⽉14⽇(⼟)13:30〜 三⽥キャンパス
南三陸の森を知る講演会(福澤育林友の会主催) 2025年6⽉14⽇(⼟)15:30〜 *懇親会あり
合宿事前学習会 2025年7⽉1⽇(⽕)18:15〜 ⽇吉キャンパス
南三陸合宿 2025年8⽉8⽇(⾦)〜 8⽉11⽇(⽉)
JR 仙台駅集合(現地集合・現地解散)
合宿後ミーティング 2025年8⽉18⽇(⽉)予定 ⽇吉キャンパス
基調講演+成果発表会 2025年9⽉29⽇(⽉)予定 ⽇吉キャンパス

2025年度 プロジェクトメンバー(教員)

みなさんの学びを、現地の講師とともにサポートします。

青木 淳一 法学部・教授 行政法、再生可能エネルギー
有川 智己 経済学部・教授 生物学
井奥 洪二 経済学部・教授 環境科学、医工学、物質・材料学
植田 浩史 経済学部・教授 中小企業論、経営史、産業史
大平 哲 経済学部・准教授 開発経済学、地域経済学
糟谷 大河 経済学部・准教授 生物学
岡田 英史 常任理事/理工学部・教授 生体医用光工学、光・画像計測工学。学校林、社会・地域連携、SDGs、危機管理等主管理事
奥田 暁代 常任理事/法学部・教授 英語圏文学。学生、協生環境推進主管理事
津田 眞弓 代表/経済学部・教授 日本古典文学。旧慶應義塾・南三陸プロジェクト代表
戸部 真澄 法学部・教授 環境法、行政法
丹羽 雄一 経済学部・准教授 自然地理学