学習環境構築研究ユニット
コミュニケーション・キャンパス構築
「自律的学習支援ポータル・プログラム」
研究代表者:中山純 (慶應義塾大学経済学部教授)
この研究ユニットでは学生の学習の記録をweb上で管理することによって、教える側と教わる側が共通の認識に立って学習計画を実現していくことができる環境の構築を目指しています。まず研究の第一段階として経済学部のドイツ語授業をモデルにして、学習支援ポータルサイトの開発を行っています。 ポータルサイトのコンテンツは教育理念、履修ガイド、学習プログラムなどの静的コンテンツとシラバス、語彙、試験、出欠、成績などの履修ポートフォリオを構成する動的コンテンツから成り立っています。 履修ポートフォリオ画面には、学習者個人の学事情報と並んで文法や語彙などの習得の進捗情報が掲載されるので、教員と学生が同時に学習計画の達成度を読み取ることができます。 またプロジェクトには三つのねらいがあります。第一に学習過程の透明化、次に評価の透明化、そして学習暦の透明化を実現することです。教える側と教わる側が、この三つの「透明化」を通して学習プロセスへの共通認識を持つことが、成果を挙げることができる自律的な学習を実現することになると考えています。 2006年3月にはポータルサイトの最初のバージョンが出来上がりました。4月13日に関係者にお披露目し、その後4月22日の学術フロンティア成果報告会でも概要を報告いたしました。その後、この試作品第1号をベースに、主にポートフォリオの構造について検討を重ね、現在バージョン2(図版参照)を作成して、さらにテストを続けていきます。計画では2007年度春からテスト運用、2008年度春から本運用ということになっています。タイムスケジュール通りにプロジェクトが進むように努めていきます。